誓いの言葉・社会人編
そう言って私の鞄を持ち、もう片方の手で私の手を握る省吾さん
私も慌てて会釈して省吾さんと駅を出た



駐車場まで向かう途中
小走りする女性が前から走ってきた



あ…もしかして彼女は北嶋さんの妹さんなのかな?



そんな風に思っていると
省吾さんの手がギュッと強く握られた
しかも、わざわざ指を絡め握り直す



突然の事に驚いていると
女性が省吾さんに話しかけてきた



「あ…省吾さん こんばんは
お兄ちゃん見なかった?
私遅れちゃったみたいで…」



隣に私がいるのに、一切視界に入れない麻衣さんの態度にちょっとザワザワした気持ちになる



「改札口にいるわ…じゃあ俺ら帰るから」



ぶっきらぼうにそう言うと、今度は握っていた手を離し私の腰に手を回し歩き出そうとした
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