君だけに夢をもう一度 ~完結編~
「これ、彼から皆で飲んでくれって」
正和は、手にしている紙の手提げ袋をテーブルの上に置いた。
「何だ? 」
真っ先に竹中が近寄り袋の中身を取り出す。包装された箱を開き始めた。
「彼をホテルに送る途中、買い物をしたいと言い出してデパートに立ち寄ったら、これを渡されたんだ。気を使わなくていいって断ったんだけど、バンドの皆に気を悪くすることを言っちゃって、申し訳ないって言うから・・・・・・」
「あっ!」
竹中が声を上げた。
「これは、すごいや!」
竹中が、箱の中からドンペリのシャンパンを取り出して感激したように言う。
三人もドンペリに目をやる。
そのドンペリは、最低でも五万円以上はする上物だった。
「なかなかいい奴じゃないか。どこか、することに品がある。さすが由緒ある家柄の息子さんがすることは違う」
竹中は、小野寺を誉める口調になっている。
さっきまで、小野寺の悪口を言っていたのに、物につられて、ころりと態度を変える竹中のことを、小田と浜田は呆気に取られた。
正和は、手にしている紙の手提げ袋をテーブルの上に置いた。
「何だ? 」
真っ先に竹中が近寄り袋の中身を取り出す。包装された箱を開き始めた。
「彼をホテルに送る途中、買い物をしたいと言い出してデパートに立ち寄ったら、これを渡されたんだ。気を使わなくていいって断ったんだけど、バンドの皆に気を悪くすることを言っちゃって、申し訳ないって言うから・・・・・・」
「あっ!」
竹中が声を上げた。
「これは、すごいや!」
竹中が、箱の中からドンペリのシャンパンを取り出して感激したように言う。
三人もドンペリに目をやる。
そのドンペリは、最低でも五万円以上はする上物だった。
「なかなかいい奴じゃないか。どこか、することに品がある。さすが由緒ある家柄の息子さんがすることは違う」
竹中は、小野寺を誉める口調になっている。
さっきまで、小野寺の悪口を言っていたのに、物につられて、ころりと態度を変える竹中のことを、小田と浜田は呆気に取られた。