君だけに夢をもう一度 ~完結編~
「どうして、このタイミングで・・・・・・・? 」
小野寺がいなくなったとたんに、敦子が現れたことが、竹中は奇妙に思えた。

「中田が、彼女のいる場所を知っていたんだ。それで、彼が東京に帰ったことを中田を通して伝えてもらったんだ。その時、ここで一緒に演奏しないかと誘ってみたんだ」

「なるほど。グット・タイミングだね! 」
正和の説明に、竹中がつい余計なひと言が出てしまう。

「そんな言い方やめなさいよ! 」
小田が睨むようにして、竹中に注意する。

「じょ、冗談だよ」
体裁が悪いと思った竹中が慌てるように弁解した。

「早速始めよう」
正和が威勢よく声をかける。

メンバーは準備をする。


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