君だけに夢をもう一度 ~完結編~
小田から、無事に敦子をホテルに案内したことを告げられた。

「いろいろありがとう。でも、まだ戻れそうにないんだ・・・・・・・えっ! 」
小田から、今いる場所を聞かれる。
正和が周りを見渡すと、『海の中道』と書いてある道路標識が見えた。

「浜辺の近くだな・・・・・実は仕事じゃないんだ・・・・・・今、栞ちゃんと一緒なんだ・・・・・・」
電話の向こうで小田が栞といることに、驚いたような反応が返ってくる。

「それで、申し訳ないんだが、もう少し彼女の相手をしていてくれないか? 」
正和が頼むような言い方をした。

敦子が電話口に出た。

「君か・・・・・・すまない・・・・・・ちょっと急な用事があって・・・・・・戻ったらすぐに会いにいく」
正和が、すまなそうな表情で言う。

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