君だけに夢をもう一度 ~完結編~
二人は、海の家を通り過ぎて海辺の方へ歩いてゆく。
海の家の売店は、海水浴シーズンも終わりになって、一般の客よりもサーフインを楽しむ若者が数人いるだけだった。
栞が軽快に砂浜を歩く。
正和も栞の後をついてゆこうとするが、砂の中に靴が埋まって足をとられる。
波打ち際近くで、栞は足膝を折ってしゃがみこんだ。
正和は栞の後ろに立つ。
海から風が吹いて、栞の髪をなびかせている。
栞は右手で髪を押さえる。
「思い出はいつの日も雨・・・・・・」
栞が、左手で砂をすくいあげながら『TSUNAMI』を囁くように口ずさむ。
砂が指の隙間からこぼれ落ちてゆく。
海の家の売店は、海水浴シーズンも終わりになって、一般の客よりもサーフインを楽しむ若者が数人いるだけだった。
栞が軽快に砂浜を歩く。
正和も栞の後をついてゆこうとするが、砂の中に靴が埋まって足をとられる。
波打ち際近くで、栞は足膝を折ってしゃがみこんだ。
正和は栞の後ろに立つ。
海から風が吹いて、栞の髪をなびかせている。
栞は右手で髪を押さえる。
「思い出はいつの日も雨・・・・・・」
栞が、左手で砂をすくいあげながら『TSUNAMI』を囁くように口ずさむ。
砂が指の隙間からこぼれ落ちてゆく。