君だけに夢をもう一度 ~完結編~
「ミキちゃん!?」
小田は、その名前に聞き覚えがあった。

「ほら、皆で行った『全員集合』の彼女だよ」
竹中が、中洲のスナックのことを言う。

「ああ、あすこのね・・・・・・」
その店は、以前にバンドのメンバーと一緒に打ちあげで利用した店だった。竹中は、その店のバイトの彼女のことを言っていた。

「ショートカットのミニスーカトが似合う子だったわね」
小田が、思い出したように言う。

「それはスーちゃん」
竹中が否定する。

「そうそう、黒髪でロングの彼女だったわね」
「それは、ランちゃん」
再び、竹中が否定した後、
「ほら、髪をアップにしていてハーフぽい顔立ちの彼女だよ」
竹中が再びにやけた。

「そのミキちゃんと、何かあったの?」
小田が念を押すように聞く。







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