君だけに夢をもう一度 ～完結編～

「正ちゃん、どうして、ここにいるの？　」
竹中が、正和に近寄り、けげんな顔で聞く。

正和は、人に聞かれてはいけないように、皆に背を向けた。すると、竹中も正和に合わせるように、皆に背中を向けた。

「いろいろあってね・・・・・・」
正和が、言葉を濁した。

「いろいろって・・・・・・！？」
竹中が興味深く聞く。

「ところで、どうして、おまえが彼女と一緒なんだ？　」
正和は、竹中が敦子といることが意外だった。小田に頼んだことが、いつの間にか、竹中が敦子の相手をしているのが、少し不可解だった。

「ちょっと、こっちもいろいろあってね」
竹中は苦笑いをして、言葉を濁した。