君だけに夢をもう一度 ~完結編~
「中田と話しが終わるまで、敦子さんは、俺と小田が接待させてもらいます」
竹中は、思い切ったように言う。

このまま敦子をホテルに帰してしまうと、竹中は小田に対して都合が悪い。
小田には、妻の美和に自分のことを許してもらうように、口を利いてもらう約束をした。
そのために、小田が店に帰っている間、敦子の相手をすることを決めた。

「とにかく座りましょう」
竹中が、敦子を席に座るように勧める。
「でも・・・・・」
敦子がとまどう。このまま、ここに居ても、どうしょうもない気がする。

「そうしてくれないか?」
正和も敦子に頼むように言う。

正和の表情を見ると、敦子に対して悪いことをしたと言わんばかりに見える。
敦子は、正和の気持ちに答えるように待つことにした。





< 46 / 137 >

この作品をシェア

pagetop