君だけに夢をもう一度 ~完結編~
「それじゃ、聞くけど、あなたはダンスを職業として考えているようだけど、どういう計画で、具体的にやってゆこうと思うの ? それに、ダンスでお金が稼げるようになるまで、どうやって生活する気なの ? 成功できるのもはあるの ? 」

真紀子は、一方的に栞を問い詰める。

「・・・・・・・・」
栞は反論できない。

「答えられないの・・・・・・ダンスなんて夢みないで、もって現実的に叶えられる夢を見なさい」
真紀子が毅然として言う。
その言葉に、敦子はハツとした。

「私、お母さんみたいな生き方なんかしたくない。自分の思いどおりにならないからって、私のことを縛るのは、やめて!!」

切羽詰まった栞が、真紀子のことを非難する言い方をした。
その瞬間、バシッと、鈍い音がした。
真紀子の平手が、栞の頬に当たった。

突然のことで皆が面食らう顔をした。








< 59 / 137 >

この作品をシェア

pagetop