君だけに夢をもう一度 ~完結編~
「そうか!! 」
栞が感心したように納得した。

栞の反応を見た瞬間、敦子は、しまったと、思った。

敦子は興奮して言い過ぎた。結局のところ、親を騙していたことを、良いように言っているだけのことである。栞に余計な知恵をつけさせてしまったと思った。

「今、私が言ったことなんかは、気にしないで・・・・・・」
敦子が慌てるように、言葉を付け加えた時だった。

「いらっしゃい!」
店の主人が威勢よく言う。

二人が振り返ると、正和が外から顔を出していた。


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