君だけに夢をもう一度 ~完結編~
男はカウンターの中に入る。カウンター下の冷蔵庫から、ペットボトルのミネラルウォーターを取り出して、タンブラーグラスに水を注ぎ、カウンターの上に置いた。

「座ったら? 」
男が言うと、敦子はカウンター前の椅子に腰掛けてタンブラーグラスを手にした。一口お冷を飲むと、とても美味しく感じた。そして、そのまま一気にお冷を飲んだ。喉から頭へと水の冷たさが伝わると同時に、眠気を覚ます感覚がした。

「ありがとうございます」
敦子は空のグラスを置いて、男に礼を言う。

「もう一杯どう? 」
男がお冷を勧めた。

「じゃ、もう一杯」
敦子も素直に答えた。

再び、敦子はお冷を飲んだ。

「余計なことかもしれないけど・・・・・・何かあったのかい? 」
男は、タバコに火をつけながら聞いた。

「えっ!? 」
敦子が、お冷を飲む手が止まりキョトンとする。

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