君だけに夢をもう一度 ~完結編~
「変なことを聞くけど・・・・・・」
小田は少し遠慮がちな口調になった。

「気を悪くしたら、ごめんなさい」
小田は、あらかじめ正和に悪いこと尋ねることを伝えた。
そして、思い切ったように、
「今でも、敦子さんのこと好きなの? 」
真顔で聞いた。

「・・・・・・・」
正和は黙ったままだった。

車道の信号が赤になった。車は横断歩道前で一時停止した。

正和は、カーステレオのスイッチを押す。
サザンのアルバム『キラーストリート』から、『彩~Aja~』が流れてきた。



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