ホワイトデー・アフター

「ホワイトデーのお礼、だよ?」


彼女の唇が、俺の頬にふわりと触れた。

「今はまだほっぺたで我慢してね…?」

そう、恥ずかしそうにウインクし微笑んだ。


「………勘弁してくれよ〜…」



きっかけは何だっていい。

必要なのは、ほんの少しの勇気。



「…帰るか。多分バスいっちまったし。送るよ。」


「ありがと!」


ふいに、左手に伝わる温もり。

「手繋いじゃった!アハハ!」


彼女の笑顔に俺は絶対勝てない。
ずっと昔から愛しくてかわいい、俺の『彼女』。






End
< 21 / 23 >

この作品をシェア

pagetop