歳の差レンアイ、似た者同士。
朝、やさしい声で起こされる。

「起きないと遅刻しちゃうよ?」

なんだ…この久しぶりの感覚…

やべぇ幸せすぎる。

「…ん~…」

半分夢の中で、しあわせに浸っていた、その時。

「痛って!!」

誰かに踏まれた。

目を開けると、道重に踏まれていた。

「起きろ!今日教授回診だぞ!」

一気に現実。

声の主は人妻の柚希ちゃんだった。

残念すぎるよ。

「イザキくんも朝ごはん食べてってね!」

「柚希~、箸がない」

「そこ置いてるでしょ」

食卓に並んだガッツリ和食の朝ごはん。

忙しくて昼メシを食えるかわからない夫のためか?

朝からラブラブな夫婦を目の当たりにして、またも結婚の文字が浮かぶ。

見合い結婚もいいな…

でも病院継ぎたくねーし!!

ダメだ!!

流されるかっ!!

でも、とりあえず彼女くらいは作ってもいいだろう…。

マジでそう思った。
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