歳の差レンアイ、似た者同士。
まともに目合わせらんねー。

怖いとかじゃないけど、苦手だ。

そんな親父から発せられた言葉は、

意外過ぎた。

「悪かったな…」

って。

何がだよ!?

戸惑う。

「病院を継ぐことだけがお前の人生じゃない。自分の人生だ。自分で決めたらいい」

「なんだよ急に…」

「お前が継ぎたくないなら、美波に…雄哉くんに継いでもらってもいいと思ってる」

「……」

あれだけ継ぎたくなかったのに、なんで即答できないんだ?

“継ぎたくない”って。

その一言で全てから解放されるのに。



帰りの新幹線の中でも、ずっと親父の言葉を思い出していた。

オレはどうしたいんだろう?

なんで医者になったんだろう?

わかんねーよ!
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