歳の差レンアイ、似た者同士。

彼と彼女

***

急変した患者さんの対応に追われて、今日も夜中に仕事終了。

更衣室でケータイを開くと、着信メールの青いランプが光ってる。

……やっべぇー!!

自分でメアド渡したくせに、ドキドキしてしまう。



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こんばんわ。

とりあえず送ってみたょ

       ★サエ★

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それだけかいっ!?

なんて突っ込んでみた。

それにしても…異様に“★サエ★”っていう文字が目につく。

そーか、そうだよな。

タコ女、タコさん、もとい荻原紗英は“サエちゃん”なのだ。

「…サエちゃん…ねぇ」

独り言をつぶやくオレってヤバい奴みたい!?

確実に患者として見れてない。

てゆーか、患者だって一人の人間。

医者だって神様でも何でもない。

ズルくて、弱くて、間違いを犯す一人の人間なんだ。

一人の女として見て何が悪い?

すっかり開き直ってしまった。

ズルイのは承知だ。

彼女の弱みに付け込むようなもんだ。

だけど…

キミを手に入れたい。


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