歳の差レンアイ、似た者同士。
彼女の頼みなら、喜んで頼まれてやりたいけど…。

オレの仕事次第だな。

「ありがとっ」

そうやって言ってくれるから、断るわけにはいかないし。

アイス片手に病院へ戻る。

「道重サンキュ」

「おー。血圧上がってきたから降圧剤開始した。出血は止まってるけど、気を付けたほうがいいな」

「マジありがとう」

「…なに、気持ち悪ぃなー」

こういう時、優秀な同期を持つと助かるんだよなー。

比べられて劣等感を味わうけど。

さて。

これから日曜日に向けて、残ってる仕事を片付けなければっ。








やってきた日曜日。

結局出勤してるし。

「その手術っていうのは、すぐにできないんですか?」

患者さんと家族に説明。

家族ってのは、だいたい休みの日にフラリとやってきて、いきなり“病状を説明しろ”だの何だの言いだすわけよ。

それで、若い医者は呼び出されて、説明させられる。

日曜日は医者だって休みたいんだよ!!

…なーんて、言えるわけもない。

「だからね、鈴木さん。今は感染の…えーと、体の中のバイ菌を少なくするのが先決ですからね…」

「バイ菌ってーのは、どうやって少なくするんだ?」

時計を気にしつつ、作り笑顔で説明。

あー…

どう言ったら分かってくれるんだ!?

あと30分じゃねーか!!
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