歳の差レンアイ、似た者同士。
キミとのさよなら
***
どこにも居場所がなかった。
家にも、仕事場にも。
安心できるのは、どこか似た者同士の、随分年下の女の子の傍だけだった。
サエは言った。
「今の母親は本当の母親じゃないの。再婚相手。弟達は連れ子で」
いつものファミレス。
周りは家族連れでにぎやかだった。
「お母さんは優しい人なんだよ?でも、それが逆に居心地悪いっていうか?」
ミルクティーをぐるぐるかき混ぜながら、何でもないことのように言う。
ただ、それはサエの本音だった。
「秀介くんは、全然優しくないし、ぶっきらぼうだし、薄汚いし」
「う、薄汚い!?」
「けど、そういうとこが放っておけない感じがして、好きだったの」
サエはスプーンを置いて、両手でカップを持ち上げた。
好きだったという言葉が、ふうと吹きかけた息で消えていった。
どこにも居場所がなかった。
家にも、仕事場にも。
安心できるのは、どこか似た者同士の、随分年下の女の子の傍だけだった。
サエは言った。
「今の母親は本当の母親じゃないの。再婚相手。弟達は連れ子で」
いつものファミレス。
周りは家族連れでにぎやかだった。
「お母さんは優しい人なんだよ?でも、それが逆に居心地悪いっていうか?」
ミルクティーをぐるぐるかき混ぜながら、何でもないことのように言う。
ただ、それはサエの本音だった。
「秀介くんは、全然優しくないし、ぶっきらぼうだし、薄汚いし」
「う、薄汚い!?」
「けど、そういうとこが放っておけない感じがして、好きだったの」
サエはスプーンを置いて、両手でカップを持ち上げた。
好きだったという言葉が、ふうと吹きかけた息で消えていった。