戦えよウルトラ・マンタロウ
怪鳥カラス? 12-1

東京都千代田区。皇居外苑、二重橋。

皇居のお堀に、可愛らしい母カモと子カモ10匹が、水面を泳いでいる。大勢の人たちが、微笑ましく眺めている。制服姿の星子と友人2人も、眺めている。3人のおばさんも、眺めている。

そんな時、1羽の怪鳥カラスが、子カモを狙っている。よだれをたらしている。うまそうな、子カモだ。

怪鳥カラスは、宙を滑空した。1羽の子カモを足で捕まえて、怪鳥カラスは飛び去ってしまった。早い。瞬きをする暇もない。母カモが、子供を奪われて泣いている。

だが、子供1羽を取り戻すために、追いかけるわけにはいかない。9羽の子カモを、守らないといけない。悲しんでいるヒマはない。それが、弱肉強食の世界だ。

星子は、憤慨した。許せない。子カモを取り返すべく、星子は美的少女セイコに変身した。

星子「許せない。天皇陛下に逆らうと、お尻ペンペンよ。ヘンシーンっ」

変身したものの、予算の関係上、全然変わっていない。セイコは、空を飛んだ。怪鳥カラスを退治すべく、皇居内の雑木林に向かった。3人のおばさんは、携帯電話でマンタロウを呼んだ。

木の枝に、カラスの巣があった。セイコは、宙に浮かんで巣を見つけた。おかしい。子カラスがいない。怪鳥カラスはどこに行った。いるのは、愛くるしい1羽の子カモだった。

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