戦えよウルトラ・マンタロウ
怪獣コワイゾ。23-2
千葉県、成田空港。早朝。

そこへ、1機の飛行機が成田空港に着陸した。ソウル星からやってきた、「イケメン怪獣、サンサマ」が乗る自家用機だ。サンサマは、巨大化して怪獣コワイゾの前に現れた。

サンサマは、怪獣コワイゾの目をじっと見つめて、首を横に振った。右手の人差し指を、横に振った。チッチッチッ。

サンサマ「もうやめよう。これぐらいで、許してあげてくれないか…」

両手を、そっと怪獣コワイゾの両肩に置いた。麗しい瞳で見つめ、そっと耳元で語りかけて嘆願した。

怪獣コワイゾは、今にも泣き出しそうだ。目に涙をためている。肩が震えている。
怪獣コワイゾ「あたし、あなたのその優しさが、怖かった…」

怪獣コワイゾは、イケメン怪獣サンサマの胸の中で、そっと優しく包まれた。強く抱きしめられると、涙を流しながらとろけてしまった。

溶けて消えることで、宇宙の彼方へと去って行くのであった。これで地球は、イケメン怪獣サンサマに救われた。

一方マンタロウは、その日の深夜1時頃、悪友たちと居酒屋でビールを飲んでいたら、元気になっちゃった。もう絶好調。ヒックヒック。

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