戦えよウルトラ・マンタロウ
お掃除戦隊オバサンダー3

マンタロウが怪獣を退治した後は、破壊された街の残骸だけが残っている。後片付けが、大変だ。自治体も警察も自衛隊も、大忙しだ。

保険会社も、支払いに大忙しだ。会社がつぶれてしまう。誰か、ガレキの山を掃除してくれないだろうか。

総理大臣は、「ほうき星座」にある「株式会社、清掃O-25」に依頼した。正式名称、「清掃会社、25歳以上はおばさんだよ」だ。

3人のおばさんA・B・Cが選任された。白いTシャツに、黄色の「稲妻」の絵柄が描かれている。

掃除機型の宇宙船に乗って、地球に向かっている。宇宙ハイウェイを走行している。しかも早い。明らかにスピード違反だ。宇宙警察のパトカーが、追尾してきた。逃げた。おばさんだから、法律無視、ルール無視、マナー無視。

運転理論など無視。理屈が通じないから、乱暴な運転は、暴走族より始末が悪い。しかも、運転技術は超乱雑。

事故を起こすことなど、考えてもいない。それでも事故が起きないのは、周囲の宇宙船が、避けているからだ。困ったもんだ。

でも、その宇宙船の運転手が「おばさん」だと、よけきれなかった。運転の下手な者同士で事故を起こした。幸い軽い接触だから、助かった。

悪いのはオバサンダーだが、過失割合は「80:20」だ。被害者にも、絶対的な過失が発生する。それが法律だ。

そして、オバサンダーは逃げた。謝罪もしない。ろくな、もんじゃない。超光速スピードで、逃げた。

しかも、小惑星帯の中を突き抜けた。パトカーは、慎重に走った。怖い。ションベンが、ちびりそう。

オバサンダーは、掃除機を稼動して、小惑星を吸入口ブラックホールに吸い込んでしまった。巨大な小惑星でも、圧縮して吸い込んだ。

そして、後方部にある排出口ホワイトホールから、小惑星を吐き出した。巨大化した小惑星が、吐き出さられた。

パトカーにぶつかる。キキーッ。急ブレーキ。危うく、衝突するところだった。パトカーの行く手を、阻止されてしまった。

これにて、オバサンダーの追跡は、中断されてしまった。あきらめた。こんな無謀なおばさんたちに、地球の掃除を任せていいものだろうか。

おばさんA「おばさんだから、許して…」。許せねー。

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