戦えよウルトラ・マンタロウ
怪獣西朝鮮(ミサイル攻撃編)。36-1
埼玉県、さいたま市。夜。

家賃3万円、2LDKの5階建ての県営のアパート。5階に、マンタロウの家族が暮らしている。ベランダで、マンタロウがプカプカとタバコを吸っている。ホタル族だ。

トモコが、居間でテレビを見ている。「西朝鮮から、日本に向けてミサイルが5基も発射された」、という報道が流れた。大変だ。

トモコ「あなた、急がないと、日本が危ないっ」

マンタロウ「よっしゃ、行ってくるぞ」。ドバッと。

マンタロウは、空を飛んでミサイルの方角に向かっている。日本海だ。

厚着基地からスクランブル発進した、F15と合流した。並行して飛んでいる。マンタロウは、左耳に手を当て、パイロットの無線周波数と合わせた。

日本海、上空に来た。周囲を見回した。胸のアナログタイマーを操作して、暗視カメラに切り替えた。これで、暗闇でも見ることができる。

マンタロウ「あれー、おかしいなー。ミサイルが、見当たらないんだけど…」

パイロット「バーカ、今頃来てどうするんだよ。ミサイルは発射してから、10分で日本本土を越えて太平洋に落下したよ。ただの実験で、助かったよ」



< 51 / 68 >

この作品をシェア

pagetop