戦えよウルトラ・マンタロウ
怪獣偽装職人(将軍様編)。40

西朝鮮の将軍様が、怒っている。何で、ミサイル攻撃が不発に終わるのだ。どうして、日本に着弾しない。爆発しない。納得がいかない。大佐に、説明を求めている。

大佐「おかしいですねー。半導体などの大半の精密製品は、日本製なんだけどなー。もの作り大国、日本。彼らの技術は神業ですから、失敗するはずがないんですけどねー。品質は、中国製品よりも良いはずなんだけどなー」

将軍様「正規のルートで、輸入したものだろう。税関検査も、通っているんだろう。それで、何で機能しないのだ? 製品に問題でもあるのか?」

大佐は、輸入書類に目を通している。確認をしている。

大佐「この書類に、間違いはありません。日本政府の保証書付きです。規格基準に、間違いはありません」

将軍様「不良品でも、ないのか。それでは、何で不発に終わるのだ?」
大佐「さー?」

○○
赤坂の料亭。

通商産業省・外務省・総務省・税関・警察庁その他、10人の官僚が食事をしている。おいしそうに、ビールを飲んでいる。

通産大臣「もの作り大国、日本。技術大国、日本。寸分たりとも狂いのない、絶妙な職人技が自慢だぜ。

俺たちも、書類を偽装する職人だぜ。そこで得た収入は、全部俺たちのものだーい」。ヒッヒッヒッヒッヒ。

偽造書類を作成することが、官僚たちの技術であった。



< 57 / 68 >

この作品をシェア

pagetop