戦えよウルトラ・マンタロウ
マンタロウ・マザー。42-2

ガンバラナイ星人を、にらみつけた。右手の人差し指で、ガンバラナイ星人を指した。

マザー「ちょっと、あたしの可愛い息子に何をしたの? 許さないからね。ママは怖いぞビームっ」

マザーの人差し指から、光線が放たれた。ガンバラナイ星人は、光線を浴びると、小学生の頃、野球をしていて、級友のミスで試合が負けたことがあった。

先頭きって、級友をとことんイジメぬいた。泣かせた。その時、母親にしかられた事を思い出した。母親の怖い顔が、脳裏に浮かんだ。頭から、離れない。

ガンバラナイ星人「ワー、マザーにやられたー。逃げろー」

マンタロウ「ママー。ありがとう。大好きー」。ダキっ。

マンタロウは、久しぶりに再会したマザーに、思わず抱きついた。胸の中で顔をうずめると、安心感にひたった。スヤスヤ。

トモコ「マンタロウって、マザコンだったの? だまされたー」。ゾクー。

マザー「おお、坊や。いつも、ママがついているからね。安心して戦うのよ。本当に嫁は、役に立たないんだから…。フンだ」

マザーとトモコの、目と目が合った。お互いに、にらんでいる。マザーは、大事な息子を奪った嫁が、憎たらしいようだ。

トモコ「いつかきっと、マザーを倒してやるー」。負けてたまるか。ムカムカ。

そう言いながらトモコは、可愛い可愛い、我が息子マンジロウを抱きしめるのであった。

トモコ「マンジロウ。大きくなったら、ママを助けてねっ」。ホッペにチュッ。

男性は女性や子供たちを守れるが、女性は男性を守れない。そこには、男女平等の原則は存在しない。

男性を守れるのは、「母」だけだ。亭主は、妻には甘えられないけれど、母には甘えられる。

これでマンタロウは、マザーから明日への希望をもらうのであった。ママ大好き。



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