戦えよウルトラ・マンタロウ
おばさん仮面44-2
ガンバラナイ星人。

おばさん根性の前では、ガンバラナイ星人も歯が立たないようだ。ガンバラナイ星人は、おばさんたちに屈服して、地球から逃げ出してしまうのであった。

これで、地球にまた平和が戻るのであった。良かったね。ルンルン。

○   ○
茨城県、筑波山のふもと。トモコの実家。農家。

居間。マンタロウは横になり、ポテトチップスを食べながら、テレビを見ている。大声を上げて、ゲラゲラと笑っている。

仕事をする気が、全然ないようだ。完璧に、元のニートになってしまった。働くのが、嫌い。ダラダラ、大好き。

トモコは、そんなマンタロウを毎日見て、嘆いている。掃除をしたくても、どでかい図体が邪魔。目障り。息子マンジロウの、世話もしない。ムカつく。何様のつもり?

トモコ「あなた、お願いだから、働いてちょうだい…。毎日、家でゴロゴロしているんじゃないわよ。うっとうしいんだよ」

マンタロウ「仕事を辞めてと言ったのは、誰だよー。お前の希望に従って、退職をしたんだ。文句を言うな」。ニート、大好き。ルンルン。

テレビを見て、また大声を出して笑い転げている。幸せそう。トモコと結婚したのは、正解だった。

我がままな女性は、自分の発言に責任がないから困る。亭主に会社を辞めさせた以上、責任をとってもらいたいものだ。

女性は気まぐれ、いつもその場限りの幸せを求めている。未来を、結果を考えていない。この若さでトモコは、「在宅亭主ストレス症候群」になってしまった。イライラ。

マンタロウは、明日こそはきっと、絶対にハローワークに行こう。行くのは簡単だ。採用されるかどうかは、分からない。

こんないい加減な宇宙人を、雇ってくれる会社があるだろうか。





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