戦えよウルトラ・マンタロウ
ニュー・マンタロウ誕生。46-1。最終回。
ツクバ市。ツクバ科学研究都市。

マンタロウは、渋々と、仕方なく、職安に行った。パソコンで検索し、20ヶ所ほどピックアップした。窓口で相談すると、職員が求人会社に電話を入れてくれた。

しかし、先方の会社が、求職者がマンタロウだと知ると、不向きと認識して面接を断った。マンタロウの希望が、ことごとく却下された。失望ー。適職が見当たらない。

もう、我がままを言って、選んでいる余裕などない。貯金がない。たくわえがない。生活ができない。

2カ月間、職安に通って始めて面接にこぎつけた。警備会社だ。面接を受けて、ようやく採用された。

勤務地は、「ツクバ科学研究都市」だ。日本の科学技術が集約した、都市だ。街全体を、警備するのだ。大手の警備会社が、20社以上も入っている。

マンタロウは、「衣料品会社」の警備に配属された。特殊な繊維でも、開発しているのだろうか。24時間の交代制だ。

この都市には、文部科学省、大学、防衛省、民間企業、下町の職人・技術者とその家族が暮らしている。

アメリカ政府、国防総省、NASAなど国外の研究機関も集結していた。アメリカ政府は、自国の技術だけでは、製造開発できない製品があった。

日本人の伝統的な巧みの技、経済的な支援も必要だった。精密機器の開発は、アメリカも日本にはかなわなかった。

日本の、人類の未来がここにある。機密漏れは、死活問題だ。しかもテロリストが、ここを狙っている。警備は重要だ。

そんな時、衣料品会社から、マンタロウに制服が支給された。世界で1着しかない、会社の英知が詰まった、「制服」だ。まだ、研究段階だ。適任者として、警備員のマンタロウが選ばれたようだ。

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