水月蝶
私と空は昇降口へと向かい靴を履き門を出た。

「家どこらへん??」

「結構遠いから駅まででいいよ??電車で一本だし♪家も駅から近いしさッ!!」

「ん・・・じゃあ駅まで。」

ってか駅まででも心臓がもたないよぉ!!

至近距離から見る空は・・・もっとカッコよくて綺麗・・・。

でも・・・何で・・・話してくれるのかな・・・??

「ねぇ、疑問に思ったんだけどさ・・・何で私と話してくれるの??」

「え?」

「だって、いつも女子が話しかけても無視か素っ気無いから・・・。何でこうやって話してくれるんだろうと思って・・・。」

「・・・・・・・初めてだから。」

「ん??何が??」

「婚約者のこと、そーゆー風にいってくれるの。」

「それで!?」

「だって他の女子たちって・・・自分のことばっかじゃん。婚約者のこと愚痴言ったりさ・・・裏でシメたり??なのに俺の前では猫かかぶってるの。そーゆーのが嫌いだから。」

「そっか・・・。たしかに・・・そーゆーのは酷いよね・・・。好きなら振り向いてもらうのに、そーゆー手を使うのは良くないと思う!!」

「うん。それに比べて楢崎は見てみたいなぁとかそうゆう事いってくれる。」

「あはは♪」

「ありがとな。」

と空は小さく言った。

そして

「駅ついたから。じゃあな。」

と私に言い残こし帰ろうとする。

「ちょっと待って!!あのさ・・・私と友達になってくれない??」

「え??」

「変な意味じゃなくて、婚約者の事とか色々!!女の気持ちとかさっ!!」

「考えとく。」

そう行って帰っていった。


考えとくかぁ・・・。ってか私なんで協力する的な事言っちゃったんだろう・・・。

でも・・・好きだからこそ力になりたい・・・。

好きだから・・・笑顔にさせたい・・・。

悲しそうな顔は見たくないから・・・。

空の幸せそうな顔のためなら・・・私なんだってするよ??
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