水月蝶
それから必死に説明等を聞き何となく意味が分かったような・・・気がする。

授業が終わって教室に戻る途中・・・

「キャーッ!!空くんだぁ~っ!!」

と前を歩いていた女の子たちが騒いでいた。

空・・・??

「やっぱ噂どおりにカッコイイね・・・。まぁタイプじゃないけどッ!!」

莉沙は空の方を見ながら言う。

女子たちの間から、やっと空が出てきて目があった。

・・・やっぱり綺麗・・・。

昨日の寝顔よりももっと綺麗・・・。

目は綺麗な水色をしていて・・・顔は傷ひとつなくて・・・色白で・・・。

無駄な肉はついてなくても、痩せこけてるわけでもなくて・・・

体全部が・・・整っていた。

私はそう思いながらじーっと見ていると、空は私たち2人の方に歩いてきた。

「ねぇ??君たちって俺と同じクラスだよね・・・?」

っつか・・・さっきの子達もそうだけど!?

空に話しかけられた瞬間、周りの女の子たちからガン飛ばし・・・。

女ってコエー!!

「あっうん!!」

でも返事はする♪

「次の授業って何??」

「社会だったと思う!!」

「そっか。ありがと。」

空はそっけない返事をして、どっかへ歩いていった。

「空って人、声も綺麗なんだね・・・。」

と隣で莉沙が言っている。

空の声は・・・透き通るような綺麗で少し高い声だった・・・。
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