愛してるよと言われたくて

部活は入らなかった

毎日、毎日、まっすぐ家に帰った。

あと5時間で帰れる、
あと4時間で帰れる


そんなことを考えていた


校舎を眺めるだけで嘔吐した

小学校の頃の友人は新しい友達と楽しそうだった

それをみてまた吐いた


お弁当は中身を帰り道に捨てた



家に帰ると母が居た



「どうして皆は部活がやれるのに、つかさは帰ってくるの?」



そう言われたことがあった



けどそれが私の

母のためにできる
本当の本当の精一杯だった
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