愛してるよと言われたくて

それから母は病院に通うため、家に居ることが少なくなった。


姉は大学生になっていて、
家を出ていた。



学校から帰っても、誰もいない日々が続いた。




食卓には毎日お金が置いてあった。





私はまた、一人になってしまった。




泣いても、
叫んでも、


誰も気づかなかった。





母は気づいていたかもしれない。



それは今でもわからない。






毎日コンビニに行った。


お昼のお弁当すら母は作らなくなった。





理解出来なかった。

母親の存在を。

母親の役割を。


母親の気持ちを。





14歳には少し難しい話だった。
< 19 / 25 >

この作品をシェア

pagetop