愛してるよと言われたくて
それから母は病院に通うため、家に居ることが少なくなった。
姉は大学生になっていて、
家を出ていた。
学校から帰っても、誰もいない日々が続いた。
食卓には毎日お金が置いてあった。
私はまた、一人になってしまった。
泣いても、
叫んでも、
誰も気づかなかった。
母は気づいていたかもしれない。
それは今でもわからない。
毎日コンビニに行った。
お昼のお弁当すら母は作らなくなった。
理解出来なかった。
母親の存在を。
母親の役割を。
母親の気持ちを。
14歳には少し難しい話だった。