愛してるよと言われたくて

そして私は地元の小学生に入学した。


『強気で、負けず嫌いのつかさちゃん』は、

『泣き虫で、甘えん坊のつかさちゃん』になっていた。



私は、一人で学校に行けなかったのだ。


家を出ようとすると、
お腹が痛いと母に泣きついた。



母は、そんな私の腕をつかみ、引きずりながら学校へ連れていった。


校門で、担任の先生に私を渡すと、振り向きもせず母は帰っていった。


私は先生に腕を捕まれたまま、
「お母さん、行かないで」と、母の後ろ姿が見えなくなるまで毎朝泣き続けていた。



しかしそんなものも徐々に慣れ、
二年生になるころには一人で学校に行けるようになり、
いつの間にか学校帰りに習い事を始められるようにもなった。
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