わたしはね、ママを選んで産まれて来たの。 −上−
生まれて初めての入院
わたしの場合、
喘息の発作は大体、
夜中にか早朝に
起きる事が多かった。
救急でかかった病院は、
父もかかりつけの市民病院。
わたしも救急でかかって以来、
小児科の外来でお世話になっていた。
ただ難点なのは、
家から少し遠いこと。
唯一免許証を持っている父の車か、
市民病院行きのバスじゃないと通えないのだ。
夜中に発作が起きて救急で病院。
なんてことはよく起きていたし、
朝方発作が起きて外来で病院。
なんてことも頻繁に起きていた。
そんなとき、
また夜中に発作が起きて、
何時ものように、
父の車で救急で病院にかかったときのこと。
初めて見たときは得体の知れない、
未知なる物体だった吸入器にも、
すっかり慣れ、
点滴の針への恐怖心も全くなくなり、
へっちゃらで点滴を受けるわたし。
あれ?
なんだろう?
何時もと何かが違う…