【短編】白姫と黒王子


屋上の外は風が強くて、
ちょっと肌寒い…


フワッ……


「着とけよ。」


そう言って私に、隆クンが着ていたブレザーのジャケットを、
私の肩にかけた。

私の肩は一回り大きいジャケットにすっぽり入って、


隆クンの匂いがした。


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