赤い狼 ~連の初めての気持ち~
家に帰らずに友達の家を転々としていたある日、親父から携帯にメールが届いた。
最初は受信ボックスを開くのにも抵抗があって一時間くらいずっと開けようか開けまいかで頭を悩ませた。
だけど今まで一度も親父からメールを貰ったことがなかったから、何かヤベェことがあったかもしれねぇしな。と自分を無理やり納得させて思いきって親父からのメールを開いた。
そして内容を見て驚いた。
でもそれと同時に嬉しくなった。
【最近まともに顔を見て話したこと無かったよな。たまには二人でゆっくり話さないか。】
絵文字や顔文字なんてなかった。だけどスゲェ嬉しかった。
まだ親父の心ん中に"俺が居た"と感じて泣きそうになった。