天神学園高等部の奇怪な面々Ⅱ
(目立っちゃってんじゃん!)

遥は密かに泣きむせぶ。

ノルディック全体の特徴なのか、それとも遥の個人的な体質なのか。

どうやら地球人に比べて『気配』というか『雰囲気』が違うらしい。

この惑星で言う所の『高貴な者』が発するオーラと同じ物を、遥もまた身につけているようなのだ。

結果として潜入任務を担う筈の遥は学園内でも目立ってしまい、いつの間にかその高貴なオーラから『皇帝』などと呼ばれるようになった。

その一挙手一投足が注目される為、任務どころではない。

仕方なく彼は彼なりに『皇帝』としての自分を演じ、演出し、周囲に地球外生命体である事を悟られないようにするので精一杯なのだ。

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