天神学園高等部の奇怪な面々Ⅱ
昼休み。

全員でワイワイ騒ぎながら保健室へ行く。

「そうはいってももう目を覚ましておるのではないか？あ奴は頑丈じゃからのぅ」

まるで心配していない口調なのは迦楼羅。

「いえいえ、ああいう手合いに限って一度コケると奈落の底まで転落すると見ましたね。念の為精密検査とか受けたら、内臓に悪性の腫瘍とか発見されるパターンではないかと」

愉悦に口端をつり上げるのは穹。

心配していない上に状況の悪化を望んでいる。

「ですが龍太郎は過去に喉に腫瘍ができたのを焼いた針金で毟り取ったという武勇伝を持っていると聞きました。腫瘍程度ではびくともしないかと」

流石は各人のパーソナルデータを持つラエクス。

龍太郎の武勇伝にも詳しい。

「何？医者にもかからず腫瘍を毟り取った？馬鹿じゃな、あ奴！真性の馬鹿じゃ！」

迦楼羅が素っ頓狂な声を上げる。

「ちょっと…言い過ぎじゃないかな…」

天眞が苦笑いした。

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