天神学園高等部の奇怪な面々Ⅱ
「穹と皇帝は下がっておれ」
迦楼羅が二人の方を見た。
「お主らは非戦闘要員…ましてや皇帝は龍太郎の標的にされておる。矢面に立つ事はあるまい」
「……」
歯噛みしたまま、遥は立ち尽くす。
確かにそうだ。
龍太郎の先程の咆哮から考えるに、自分が狙われている事は明白。
目の届く所にいれば、龍太郎は迷う事なく遥目掛けて来るだろう。
隠れているのが得策と言えた。
しかし…しかし!
「な、何を言う!」
拳をギュッと握り締め、声を張り上げて。
精一杯の勇気を振り絞り、遥は言った。
「皇帝たる者、下々の民の為に先頭に立って動くのが務め!下がっていろだと?口の利き方に気をつけろよ、七力!」
「……」
虚勢なのは分かっている。
それでも己の役割を演じる遥に、天眞は笑みを浮かべた。
迦楼羅が二人の方を見た。
「お主らは非戦闘要員…ましてや皇帝は龍太郎の標的にされておる。矢面に立つ事はあるまい」
「……」
歯噛みしたまま、遥は立ち尽くす。
確かにそうだ。
龍太郎の先程の咆哮から考えるに、自分が狙われている事は明白。
目の届く所にいれば、龍太郎は迷う事なく遥目掛けて来るだろう。
隠れているのが得策と言えた。
しかし…しかし!
「な、何を言う!」
拳をギュッと握り締め、声を張り上げて。
精一杯の勇気を振り絞り、遥は言った。
「皇帝たる者、下々の民の為に先頭に立って動くのが務め!下がっていろだと?口の利き方に気をつけろよ、七力!」
「……」
虚勢なのは分かっている。
それでも己の役割を演じる遥に、天眞は笑みを浮かべた。