天神学園高等部の奇怪な面々Ⅱ
「それでは行動に移ろう…皆、無事でな」

迦楼羅の言葉で天眞が、ラエクスが、それぞれ思い思いに動き始める。

(さて…)

遥は他の面々がその場からいなくなったのを確認して、制服のポケットに手を忍ばせた。

入っていたのは小さなコントローラーのようなもの。

…これから龍太郎と派手に一戦交える事になる。

天神学園を中心とした周囲に、派手な被害が出るのは予想できる。

このコントローラーは、自分を中心とした半径1キロに障壁を展開するバリア発生器。

天神学園を障壁で覆い、被害の拡大を防ぐのだ。

コントローラーを操作しようとする遥。

その背後で。

「ほぅ、それが皇帝の故郷の発明品ですか」

「ひょえぇぇえぇええぇぇっ!」

突然穹が話しかけてきて、遥は奇声を上げた。

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