天神学園高等部の奇怪な面々Ⅱ
「ば、馬鹿な…」

ガクガクと震えながら龍太郎は立ち上がる。

ダメージはないに等しい。

吹き飛ばされて叩きつけられた程度で音を上げるような鍛え方はしていない。

にもかかわらず彼の体が震えるのは、別の理由からだった。

「七力…お前は一体…?」

「わらわですらこの程度の芸当は朝飯前なのじゃ…あの人の前では、龍太郎、お主など塵芥に過ぎぬ」

金色の瞳から神々しいまでの輝きが失せた。

同時に彼女の表情に、クラスメイト達に見せている天真爛漫さが戻る。

向日葵のような鮮やかな笑顔を浮かべ。

「迦楼羅天の羽ばたきは熱いであろ?」

迦楼羅は屈託なく笑った。

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