天神学園高等部の奇怪な面々Ⅱ
月は無言のまま。
まだ新入生達を見定めている…いや、盲目の彼女の事だ。
『読み定めている』というのが正しいか。
「月にかかれば隠し事は不可能じゃからのぅ…新入生どもも不憫な事じゃ」
そんな事を言うのは男子生徒…にしか見えない女子生徒。
制服も男子用のものだし、浅黒い肌に漆黒の髪、目は左が金色、右が黒のいわゆる『オッドアイ』、おまけに人の目を奪うほどの美貌とくれば、誰もが疑う事なく美少年だと思うだろう。
高等部2年、アスラ・メイデン。
そしてその隣に立つ小柄で可愛らしい眼鏡をかけた男子生徒。
まるでアスラの後輩にも見える彼は、同級生の田中 啓太 (たなか けいた)だ。
まだ新入生達を見定めている…いや、盲目の彼女の事だ。
『読み定めている』というのが正しいか。
「月にかかれば隠し事は不可能じゃからのぅ…新入生どもも不憫な事じゃ」
そんな事を言うのは男子生徒…にしか見えない女子生徒。
制服も男子用のものだし、浅黒い肌に漆黒の髪、目は左が金色、右が黒のいわゆる『オッドアイ』、おまけに人の目を奪うほどの美貌とくれば、誰もが疑う事なく美少年だと思うだろう。
高等部2年、アスラ・メイデン。
そしてその隣に立つ小柄で可愛らしい眼鏡をかけた男子生徒。
まるでアスラの後輩にも見える彼は、同級生の田中 啓太 (たなか けいた)だ。