天神学園高等部の奇怪な面々Ⅱ
ある朝。

「おはようございます、ラエクス君」

天神学園の校門を潜った所で、ラエクスは二人の生徒に声をかけられる。

文野 穹と水無瀬 遥。

共に同じ3年生という事で、穹と遥もラエクスの事は知っていた。

「……」

まじまじと遥の顔を見るラエクス。

「…何だ?」

クールな眼差しで見返しつつ。

(超見てるっ!めっさガン見してるっ!)

内心気が気でない遥。

やがてラエクスの人工頭脳が内部でキュイイイン…と音を立てた。

「データ照合完了、3年生の水無瀬 遥ですね。美形で切れ長の目、クールな印象が強く、人を寄せ付けないオーラを放っている。故に『皇帝』という異名を持つ。しかしその正体は宇宙から来た地球外せ…」

(それ以上言っちゃ、らめぇえぇええぇえぇっ!)

遥の胸の中でツッコミが木霊した。

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