天神学園高等部の奇怪な面々Ⅱ
続いてラエクスは穹に視線を向ける。

遥の時と同じように、音を立てる人工頭脳。

ややあって。

「データ照合完了、該当データ無し。情報不足」

(影うっすっ!)

ラエクスの人工頭脳にすら登録されていない穹に、密かにツッコむ遥。

しかしその事に気を悪くする素振りさえ見せず。

「仕方ないでしょう。僕はあまり目立つのを好みませんから。ラエクス君の人工頭脳にデータがないくらいでちょうどいいんです」

穹は己の心情を読み取らせないかのように前髪で視線を隠したまま、クツクツと笑った。

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