天神学園高等部の奇怪な面々Ⅱ
問題がなければいいのだ。

「さ、教室へ戻りましょう」

月は仲間達を促して屋上から降りようとして。

「……」

突然その足を止める。

「月さん、どうしたんですか?先行きますよ?」

声をかける啓太に。

「え、ええ」

彼女は何とも歯切れの悪い返事を返す。

肩越しにフェンスの向こう…新入生達を見つめながら。

「あらあら…問題児も数人いるみたいねぇ…」

月は小さく呟いた。

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