天神学園高等部の奇怪な面々Ⅱ
クツクツと穹が。

「ほんにコイツは…」

呆れた顔をして迦楼羅が。

共に苦笑いする。

「丹下 龍太郎…思考パターンが極めて短絡的…」

ラエクスも無表情のまま、龍太郎のパーソナルデータを書き込んでいる。

だがその単純さゆえに、天眞が救われたのも事実。

『普通じゃない事は卑下する事ではない』

龍太郎は彼女の苦悩を笑い飛ばしてしまったのだ。

それは個性だと受け止めてくれたのだ。

「そんな小せぇ事ぁどうでもいいんだよ!決着つけようぜ、『天眞』!」

龍太郎の天眞に対する呼び方が変わる。

それは彼が天眞を真に認めた瞬間だった。

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