天神学園高等部の奇怪な面々Ⅱ
しかし。

「ラエクス君」

機先を制するように穹が言う。

「己の意思によって行動するのは結構ですが、いいのですか?僕を撃てば軍が黙っていませんよ?世界最高の地位を持つ僕に銃口を向けた罪で、君は解体処分になるかもしれませんよ?」

「止すのじゃラエクス。堪えろ」

迦楼羅に止められ、ラエクスは右手を下げる。

…その様子を見ながら、穹はクツクツと笑った。

「まぁ結局はそういう事です」

「何がよ!」

悔しげに声を荒げる天眞。

「わかりませんか?玖宮 天眞さん」

穹が挑発的に顔を突き出す。

「この世で一番強いのは、超常的な力でも天使のDNAでも、ましてや軍事力でもない。権力、情報、そしてそれを利用する…」

彼はトントンと自らの頭を指差した。

「頭脳なんですよ」

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