天神学園高等部の奇怪な面々Ⅱ
「さぁ立て」

穹の襟首を掴んで引き摺り起こそうとする龍太郎。

しかし。

「ふふ…ふは…ふはははははははははっ!」

クツクツどころか豪快に。

穹は額に手を当てて高笑いした。

「何が可笑しいんだてめぇっ!」

拳を振りかぶる龍太郎。

怒り心頭といった様子の彼に。

「殴る前にこれを聞いてみては如何です?」

穹は自らのヘッドフォンを外して龍太郎に差し出す。

「盗聴器の情報なんか俺は興味ねぇ!」

「まぁまぁいいから。殴るならこれを聞いた後からでも遅くないですよ?」

「……」

言われるままにヘッドフォンを耳に当てる龍太郎。

聞こえてきたのは。

『みっくみくにしてやんよ~♪』

「…………初○ミク…」

「「「「はあ!?」」」」

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