Stare starry
彼……朔は、
その顔に反省の色を表す。

なぜか、
心が痛んだ。

(……そんな顔、しないで)

心に動かされるように
手が朔の方にのびていく。

(……にん…げん)

触れる寸前に
ピタッと手が止まる。

「どうか……しましたか?」

私の手の動きを
不思議に思ったらしく
今度は朔の方が
手をのばしてくる。

(にん…げん…………!!)

「いやっ!!さわらないでっ!」

……どうしてだろう?
朔の目も、声も平気だったのに
触れられるのは怖い。

朔は手を止め
またあの顔をする。

「……すみません。
嫌ですよね、いきなり」
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