2つの顔
「今日は歩きつかれた」「君は面白い子だねときたま少女のような顔をする」

「からかわないで」

「本当だよ不思議な子だ。」

「良くつかみどころがないって言われる」「不思議だとも」

「あまり本音を話さないからかな」「言ってないか本音?」「貴方にはなんでも言えちゃう」

「不思議な魅力を持つ女性だよ君は」

3杯目のカクテルでほろ酔い気分になったのか

マスターのギターで歌を歌いだした

文子の声は透き通り歌もそこいらの歌手かおまけだった。

ほかの席から拍手が起きた

席に戻ってきた・・「上手だつたよ」「へへ」

「カラオケとか行くの良く?」「カラオケ?」「昔ジャズ歌手やってたんだライブハウスで」「へえ」「それは初耳」

いろんな顔を持ってる女だ・・・・・

千鳥あしでカタッと席に腰掛けた。

「もうそろそろ行こうか?」「そうねまだ飲みたい気分だけどまた今度ね」「貴方も明日はやいでしょ?」「俺は仕事場が家だから」

「あ、そうだった」

勘定を済ませるとタクシーにまた乗った。
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