2つの顔
晴れ間から太陽が刺しそれがねっれすに反射しきらきらした

「きれいですね」「これ健吾さんが作ったの?」「そうだよ」

こういったものを毎日4個くらい作るのが僕の仕事。

「おしゃれですね」「そうかな?」

健吾は続けてしゃべった「今度はいつ会える?」「じゃあ今度も雨降りに会いましょうよ」「なんだか雨の日にあったからまた雨の日に会いたい」

次の雨降りの午後2時にあの軒先で待ち合わせしませんか

妙なことを言う女性だと思ったが気にしないで了解した

文子は独身で双子の姉がいるらしかった

姉は病弱で家からあまり出ない

「そっかお姉さんがいたんだね」「体どこか悪いの?」「体というか心の病気なんです姉」

失恋がきっかけで閉じこもりがちになってしまったことや、仲のよい姉妹だったことなど文子は話した

今は坂の上の洋館で2人で暮らしています、昔はそりゃたいそうな家に住んでた華族出身の身分だったのですが

今は事故で亡くなった両親の遺産と私の給料で暮らしています

「そう」「変なこと聞いてしまったね」「ご両親は事故でなくなったの?」「ええ上海に不動産の買い付けに行って、そのまま飛行機事故で帰らぬ人となりました」

「お気の毒に二人もいっぺんになくしてしまったらさぞかしつらかったろう」「ええ

最初の1年くらいは泣いて暮らしました・・でも病気の姉のためにも強くならないといけないと思い、私は働きに出ました
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