美神 ~女神との邂逅・そして肉体を抜け出し幽体となった私が最後に鏡の中に見た自分の姿とは・・・
 確かに私自身も
部屋全体がいつもの空間と

違っているような
異様な雰囲気を
感じ取ってはいたのですが。


その蟹をしばらく見詰めていると
急に天井が私の方へ
近づいて来るように感じられ、

いや実際に天井が私に近づいて来て、
その蟹たちは今にも手が届きそうなほど

接近し巨大な蟹となり
私の目の前で蠢いている

姿が見えたのです。


 その蟹はと言えば足が非常に長く
甲羅と足は真っ赤で、

全身に黒い毛が沢山生えていて
毛ガニのような形で

とても気持ち悪い姿をしていました。
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